【仙台vs広島】東北と中国を代表する都会である二都市の比較

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こちらに「YoLog.com」の都市に関する記事をまとめています↓↓↓

kou446.hatenablog.com

 

よく仙台市と広島市(以下仙台、広島)は、その地方中枢性や同程度の発展度、都会度のためよく比較されます。

僕は、どちらの都市にも行ったことがありますが、確かに街の発展度はあまり差異がないように感じました。

ただこれはあくまで見た感じなんとなくという主観ですので、今回は、様々な面からデータ的にこの二都市を比較したいと思います。

ただしこれはどちらの都市が優れているというわけではなく、それぞれの良さやその地方の機能性を持っているため、あくまでデータ的にはこうだったと言うだけです。

 

仙台と広島、二都市を訪れた際の主観的な比較

先程も書いた通り、僕はどちらの都市にも行ったことがあります。

どちらの街も人通りが活発で、日中であれば東京の駅となんら大差ないと感じました。

夜になると差が現れ始めたと感じました。

仙台は、10時を過ぎると仙台駅前やアーケードにはほとんど人がいなくなります。

しかし広島では、夜10時を過ぎても、意外と多くの人が道を歩いていました。

これも街の発展度の1つの指標になるうると思います。

また街を見た感じ、仙台の方がビルが高く、街全体が綺麗で洗練されている印象を受けました。

広島の方は、少し前の時代というか、路面電車の影響もあるかと思いますが、少し昭和のような、仙台と比べると一時代前のような街並みな印象を受けました。

しかし市街地の広さでは、広島の方が広く、広島駅から市役所付近まで満遍なく広がっていた印象です。

つまり、この二都市は狭く深く栄えている仙台と広く浅く栄えている広島という異なる街構造を持つのです。

これは、JRと市営地下鉄のターミナル駅である仙台駅を中心に急速な再開発が進みコンパクトシティを形成している仙台市では、市街地が仙台駅から西公園までと狭いですが、仙台駅付近はとても発展していて、とても都会的です。

一方、広島では、繁華街が広島駅から少し離れた紙屋町付近であり、路面電車が都市部全体に張り巡らされているため、広島駅前に一極集中する必要が無かったから市街地が広くなったのかなと推測しています。

 

基本データ

出典先の記述が無い指標は各市の公式HPより出典してます。

出典先がそれ以外の場合、明記してあります。

 

【仙台】

人口:1,089,131(2019年1月1日時点)

面積:786.3k㎡

人口密度:約1,385人/k㎡

 

【広島】

人口:1,199,862(2018年12月1日時点)

面積:906.68k㎡

人口密度:約1323人/k㎡

 

どちらの市も広い山間部を含むため、厳密な居住区域で比べられないですが、僅かな差で広島の方が人口が多いです。しかし人口密度では仙台が高いですね。

広島の方が山間部が多いのでしょうか?

どちらにせよ、僅かな差であるため、ほぼ同程度と言っても差し支えないかなと思います。

 

その他の基本データもまとめてみました。

 

政令市施行

仙台:1989年

広島:1980年

 

人口増加率(平成27年度国勢調査の平成22年度比)

仙台:3.5%増加(36,173人増)

広島:1.7%増加(20,191人増)

 

昼夜間人口比率(夜間人口を1とした時の昼間人口)

仙台:106.1(2015年時点)

広島:101.4(2015年時点)

 

年少人口割合(2015年)

仙台:12.5%

広島:14.2%

 

老年人口割合(2015年)

仙台:22.6%

広島:23.7%

 

外国人比率(2016年の1000人当たりの在留外国人数)

仙台:11.7人

広島:14.6人

 

人口集中率(2019年時点)

仙台:約47%

広島:約43%

 

人口ピラミッド(2015年度時点)

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  (仙台)

 

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  (広島)

 

経済編

市内総生産(2015年時点)

仙台:5.1兆円

広島:5.3兆円

 

財政力指数(2016年)

仙台:0.91(全政令市中9位)

広島:0.84(全政令市中13位)

 

市債残高(2016年時点)

仙台:7731億円

広島:10,883億円

 

経常収支比率(2016年)

仙台:99.4(全政令市中14位)

広島:98.6(全政令市中12位)

 

有効求人倍率(2019年時点)

仙台:2倍

広島:2.1倍

 

完全失業率(2018年時点)

仙台:5.2%

広島:2.3%

 

経済的に見ると、単純には言いきれませんが、どちらの市も財政的に厳しいでしょうか、、

市内総生産では、広島の方が上回っていますが財政力指数では、広島が大きく下回ってます。

市債残高も鑑みて、経済に詳しいわけではないので、なんとも言えませんが、広島の方が財政的に厳しいようです。

 

産業編

各県の上場企業数(2018年時点)

宮城県:22社

広島県:51社

 

民間事業所数(2016年時点)

仙台:48,419

広島:55,535

 

民間企業従業員数(2016年)

仙台:554,801人

広島:599,407人

 

民間企業従業員割合

仙台:約51%

広島:約50%

 

農地面積(2017年)

仙台:6000ha

広島:2690ha

 

農業算出額(2016年)

仙台:64.7億円

広島:60.1億円

 

サービス業事業所数(2016年)

仙台:10,275ヶ所

広島:10,954ヶ所

 

百貨店・スーパー売上高(2016年)

仙台:2,322億円

広島:2,537億円

 

高層ビルの高さ(2019年時点)

仙台:仙台トラストタワー(37階  180m)

広島:シティタワー広島(52階  197.5m)

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(仙台トラストタワー)

引用:仙台トラストタワー | 仙台エリア | オフィス | 事業紹介 | 森トラスト株式会社

 

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(シティタワー広島)

引用:コンセプト|シティタワー広島|52階建て最高層免震タワー|住友不動産

 

都市圏人口

仙台:161万人(全国第8位)

広島:143万人(全国第10位)

出典先:全国17大都市圏人口ランキング!これが都市の本当の実力だ | 『週刊ダイヤモンド』特別レポート | ダイヤモンド・オンライン

 

やはり上場企業数で大きな差が出来ていますね。

自前産業経済の広島と支店経済の仙台という産業の特徴が現れています。

また商業の中で重要なものを都市圏人口だと考えています。

仙台は、その100万人という人口の後ろに広大な商業圏が存在します。

周りに大きな都市が無い仙台は東北中から集客が可能なのです。

一方広島は、岡山や福岡といった大きな都市に挟まれているため、実際には下のような人の動きが出来るのです。

商業的な可能性は仙台に軍配が上がるかと思います。  

 

生活・治安編

市民所得(2015年時点)

仙台:318万円

広島:395万円

 

通勤時間(全国平均27.4分)

仙台:28.5分(全政令市中10位)

広島:27.9分(全政令市中7位)

 

犯罪件数(2017年)

仙台:7999件

広島:7619件

 

交通事故件数(2017年)

仙台:3787件

広島:3815件

 

学校数(2017年時点)

仙台:430

広島:408

 

大学数

仙台:10

広島:15

 

旧帝国大学

仙台:あり

広島:なし

 

持ち家率(2013年)

仙台:46.3%

広島:54.0%

 

公園数

仙台:1788ヶ所

広島:1205ヶ所

 

医療施設数(2017年時点)

仙台:1,569ヶ所(病院 56ヶ所、一般診療所 918ヶ所、歯科医療所 595ヶ所)

広島:1,847ヶ所(病院 85ヶ所 、一般診療所 1,056ヶ所、歯科医療所 706ヶ所)

 

住みたい街ランキング

仙台:16位

広島:29位

出典先:全国住みたい街ランキングベスト100!人気No1の町は…【生活ガイド.com】

 

幸福度(全政令市中)

仙台:10位

広島:7位

出典先:最新版!20政令指定都市「幸福度」ランキング | 住みよさランキング | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

どの項目もだいたい似たような値になりました。

気になったのは持ち家率でしょうか。

日本全体の持ち家率は大体60%前半くらいです。

ですがこの二都市は、政令市ということもあり、地価の高さや地元から出てきて一人暮らししているという人も多いということなどが影響し、全国よりだいぶ低くなっています。

その二都市間でも8%程差がついているのは、仙台特有の支店経済都市という側面が影響していると思います。

大企業の支店が多い仙台には転勤族が多く、マイホームを必要としない層が広島より多いのです。

 

自然・気候編

全て気象庁HPより出典しており、2018年のデータです。

 

平均気温

仙台:13.6℃

広島:16.8℃

 

平均最高気温

仙台:18.0℃

広島:21.2℃

 

平均最低気温

仙台:9.8℃

広島:13.2℃

 

年降水量

仙台:1082.0mm

広島:1878.5mm

 

平均湿度

仙台:72%

広島:62%

 

晴天率

仙台:45%

広島:49%

 

降雪の深さ

仙台:74cm

広島:2cm

 

やはり広島の方が暖かいですし、雪もほとんど降らないため、天候面では住みやすそうですが、仙台も、雪は積もるほどは降らないし、夏は関東ほど暑くなく、冬も東北の県ほど降らない暖かさといういいとこ取り気候でもあります。

どちらも気候に住みやすいため住みやすさは好みの問題になりそうです。

 

観光編

観光客数(2017年)

仙台:22,002,000人

広島:13,414,000人

 

宿泊者数(2017年)

仙台:5,728,000人

広島:5,344,000人

 

宿泊率(2017年)

仙台:約26%

広島:約40%

 

外国人宿泊者数(2016年)

仙台:128,450人

広島:655,749人

 

宿泊施設数

仙台:208軒(内ホテル86軒、定員数20,852人    旅館50軒、定員数9373人    その他72軒、定員数4056人)

広島:164軒(内ホテル94軒、定員数19937人    旅館51軒、定員数2142人    その他19軒、定員数1026人)

 

主な観光地(市内のみ)

仙台:仙台城跡、大崎八幡宮、瑞鳳殿など

広島:原爆ドーム、広島城跡、縮景園など

 

付近の主な観光地

仙台:松島(日本三景)、塩釜、石巻など

広島:宮島(日本三景)、呉、尾道など

 

名物料理

仙台:牛タン、笹かまぼこ、ずんだ餅など

広島:お好み焼き、もみじ饅頭など

 

温泉地

仙台:あり(秋保、作並など) 

広島:あることにはある

 

祭り、イベント 

仙台:七夕祭り、光のページェント、ストリートジャズフェスティバルなど

広島:どんと祭りなど

 

観光面ではとても興味深い結果になりました。

どちらも観光地としてとても有名です。

単純な観光客数では、2200万人と1300万人で仙台の方が大幅に上回っています。

しかし宿泊者数では、だいたい同じ値になってきます。

つまり仙台は、日帰り客または宿泊は仙台以外という選択肢を取る観光客が多いのです。

これは意外でした。

理由として、それぞれの観光客の性質の違いなのではないかと考えました。

観光客数、宿泊者数と共に外国人宿泊者数を見ると広島の方が大幅に高いです。

つまり広島へは海外や他地方から来る観光客が多く、仙台へは近隣都道府県から来る観光客が多いという観光客の性質の違いが現れた結果なのではないかと思います。

とはいえ、二都市とも観光客数は年々伸びており、 どちらとも観光的に魅力的な街であることは間違いないでしょう。

 

交通インフラ編

地下鉄

仙台:あり(2路線)

広島:なし

 

路面電車

仙台:なし

広島:あり

 

私鉄

仙台:なし

広島:あり

 

新幹線

仙台:あり

広島:あり

 

中心駅乗降客数の一日平均(2017年)

仙台:89,505

広島:77,174

出典先:JR東日本、JR西日本各HP

 

中心駅から空港までの時間

仙台:約30分

広島:約1時間

 

保有自動車台数(2015年時点)

仙台:65万台

広島:67万台

 

交通面では、地下鉄の仙台、路面電車の広島と鉄道インフラに特徴をそれぞれ持っています。

どちらも5分おきには電車が来ますし、仙台市営地下鉄の東西線が出来たため、両者とも市街地全体に鉄道網が張り巡らされており、都市部を移動するのにとても利便性が高いです。

ただ一つだけ差があるとすれば、空港の位置でしょうか。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

この二都市はこの人口減少時代に人口が増え続けている活気と可能性のある街です。

そしてどちらも魅力があり、とても好きな街でもあります。

皆さんも是非この二都市を訪れ、比較してみてください。